建物以外の費用ってどのくらいかかるの?
建物以外にかかる費用って何があるの?
建物を建てる場合、建物本体以外にもかかる費用があります。
例えば、敷地に高低差があり平にする場合、造成工事が必要になります。
また、地盤が軟弱な場合は地盤改良工事なども必要になります。
これらの費用も入れて計算しないと予算が足りなくなるなんて事もあるので必要な費用をしっかり把握して、予算オーバーにならないようにしましょう。
建物本体工事費以外にかかる費用は大きく分けて
付帯工事費(別途工事費) 諸経費・その他経費
この2つになります。
どちらも大きな金額となりますのでしっかり見ていきましょう。
付帯工事とは
・既存建物がある場合の解体工事費
今住んでる家を壊して同じ場所に新たに住宅を建てる場合に必要となる費用です。
・敷地を整える造成工事(擁壁など)
敷地に高低差などがあり、平らにする場合に必要な費用です。
・軟弱な地盤な場合の地盤改良工事
地盤が柔らかく、基礎の補強として費用になる費用です。
・エクステリア工事(カーポートやフェンス、物置など)
駐車場や庭など外構工事に必要となる費用です。
これらの付帯工事ですが総工事費用の2割程度の費用が必要になってきます。
例えば2000万円の家でであれば+100万円~400万円程度必要になる事が多いです。
※付帯工事内容によって金額が大きく変わります。
諸経費・その他経費
諸経費についてですが、
・登録免許税
法務局に対して登記申請を行います。
誰が所有者かを示す「所有者保存登記」
住宅ローンを借りた場合は「根抵当権設定登記」を行います。
・不動産取得税
家を新築や購入など、不動産を取得したときに課税されるのが
「不動産取得税」です。不動産価格に一定の税率をかけて計算します。
建物・土地の両方に税金がかかりますが、住宅を新築する場合は減税措置もあります。
・住宅ローンの手続き費用(事務手数料・団体信用生命保険料)
万一、返済の途中で加入者が死亡や高度障害状態になった場合、保険金で住宅ローンの残額が返済される保険です。
・つなぎ融資費用
住宅ローンが実行されるのは建物が完成してからです。
しかし、依頼先に対して着手金や中間金が発生する場合がほとんどです。
そんな場合、一時的に別のローンを組み支払いに充てます。
これをつなぎ融資と呼びます。
・火災・地震保険費用
火災保険は住宅ローンを借りた場合、多くの金融機関で義務化がされています。
地震保険については任意加入としてるところが多いようです。
火災保険は住宅ローンを借りてなくても加入する方がほとんどです。
・上下水道加入負担金
給水負担金や放流負担金、上下水道の利用にあたり、水道局に納付する費用です。
その他経費
・仮住まい費用
建て替えの仮住まいを借りる必要あり、家賃が発生します
・引っ越し費用
建て替え場合、旧住まい、借り住まい、新居と2回引っ越し費用がかかります
・その他費用
近隣挨拶・NTTやケーブルテレビなどの電話工事代、自治会費など
これらの諸経費・その他経費で総工事費用の1割程度の費用が必要になることが多いです。
不動産取得税や住宅ローンの保証料、抵当権設定登録免許税や火災保険など
見落としがちな項目が多いので注意が必要です。
CASE STUDY
Y様邸 土地からの購入 土地70坪/建物35坪 2階建て | S様邸 建替え 土地100坪/建物40坪2階建て | |
---|---|---|
建物本体工事費 | 25,000,000円 | 27,000,000円 |
諸官庁手続費 | 170,000円 | 200,000円 |
設計料 | 400,000円 | 400,000円 |
工事監理費料 | 70,000円 | 70,000円 |
消費税(10%) | 2,564,000円 | 2,667,000円 |
建物合計 | 28,204,000円 | 30,337,000円 |
付帯工事費(外構) | 800,000円 | 1,400,000円 |
解体工事関連費用 | - | 1,700,000円 |
造成工事費用 | - | - |
基礎補強工事費用(地盤改良費) | 900,000円 | 1,000,000円 |
消費税(10%) | 170,000円 | 410,000円 |
付帯工事合計 | 1,870,000円 | 4,510,000円 |
登記費用 | 300,000円 | 300,000円 |
住宅ローン手続き費用(保証込み) | 850,000円 | 825,000円 |
火災・地震保険費用 | 200,000円 | 150,000円 |
各種負担金等 | 150,000円 | 130,000円 |
仮住まい費用 | - | 400,000円 ※6ヶ月程度 |
引越し費用 | - | 300,000円 |
その他諸費用 | 400,000円 | 400,000円 |
諸経費・その他経費合計 | 1,900,000円 | 2,505,000円 |
土地購入費 | 7,000,000円 | - |
予算総計 | 38,974,000円 | 37,352,000円 |
建物にかかる費用は「建物本体工事費」+「諸経費・その他経費」から構成されます。
※あくまで参考例です。付帯工事や諸経費はお客様の状況により大きく変わります。
コストを下げるコツ
建物本体にかかる費用は設計(プランニング)打合せで殆ど決まってしまいます。
希望される性能や機能、水廻りの仕様などで大きく金額をが変わりますがコストを下げる為に建物本体の性能や仕様のランクを安易に下げる事はお勧めしません。
なぜなら、希望される性能や機能を下げる事は、お客様にとって不満の残る家に仕上がる可能性が高いからです。建物本体の性能などを下げるのは最終手段と考えましょう。
コスト下げるポイント
・付帯工事
付帯工事の中でもコストを下げられるところは外構(エクステリア)です。
カーポートやコンクリートの駐車場、フェンスなどはカットの対象です。
花壇の設置や芝などはDYIなどで安く上げる事も可能です。
物置きなども建物本体内に設ける事ができればコストを下げる事ができます。
敷砂利のみで外構を仕上げた場合は費用は10万~15万程度で済む事も多く大幅なコストダウンになります。
※造成工事や地盤改良工事はカットできません。
・その他経費
その他経費の中でカットできるのは、引越し費用や仮住まい費用です。
引越しもご自分やご家族で行う場合は費用はかかりません。家具も現在使われてる物を利用する事で費用を抑える事ができます。
まとめ

マイホームを建てるとき、どうしても建物本体にばかり目が行きがちです。
CMや広告では坪単価や本体価格の事ばかりで、その他の経費については殆ど目にする事は無いと思います。
お客様の中には、建物本体価格の金額のみで住めるようになると考えてる方もおられます。
しかし、実際には建物本体費用以外にも多くの費用がかかってきます。
建物本体以外の付帯工事費や諸経費はどんなハウスメーカーさんや工務店さん、建設会社さんに依頼してもかかる費用です。
建物以外にもかかる費用をチェックし、全体でどの程度の金額が必要になるのか把握する事がとても大切です。
きちんとした資金計画を組み資金が足りないといった事ににならないように注意しましょう。